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【消費税あれこれ 『増税』~低所得者負担増対策1~】 [会計・経理・税務]

今回の増税で消費税という所得の高低にかかわらず一律の税率が適用される税制上の特性から『低所得者層ほど、所得に占める負担割合が高い税』になってしまう問題をどうにかしなきゃあかんという議論があります。

最初は増税法案とともに成立を検討していましたが、結局のところ、この対策の決定は先送りになり現在も議論展開中ということです。

家計簿

今回はちょっと専門的な話になってしまいますが、これらは、われわれ庶民には大きく影響がある論点です。

また経理担当者としては導入される制度によっては大幅な業務の見直しを迫られることになり、あらかじめ制度について予備知識を持っておくことも意義あることだと思います。


消費税増税の低所得者負担増対策

まず消費税増税による低所得者負担増対策としてどんなものがあるのでしょうか?
  1. 給付つき税額控除

  2. 軽減税率

  3. 社会保障給付による対応

こんなものがあります。

(1)給付つき税額控除

所得税とか住民税のように、所得に対して課税されている税額を低所得者層に対して従来よりも軽減することによりトータルの税負担を和らげようとするもの。

「給付つき」とは何かと言うと、極端な例では所得税を1円も払っていない低所得世帯だと所得税の負担が減る制度ができても何の恩恵も受けられないため結局は消費税増税負担だけを被ることになります。

それでは低所得者への消費税増税対策にならないため、所得税を払っていないことにより税額控除の恩恵を受けられない世帯(人)にも消費税増税負担を和らげるため、「お金を国から支給しましょう」という制度です。

(2)軽減税率

これは食品などの様に生活必需品には課税しないか、課税したとしても通常よりも低い税率にしましょうという制度です。

(3)社会保障給付による対応

これは低所得者は年金収入を中心に暮らす高齢者世帯が多いことを前提にした対応です。

物価スライドの実施により消費税アップ分が物価上昇となることを根拠に年金支給額が増額して消費税負担分を軽減する効果があることや年金受給額が少ない人に対して「低年金者への年金加算」を行うことなどが検討されています。


各対策のメリット・デメリット

これらの方策について、個々の詳細、メリットや問題点を説明していきたいと思います。

(1)給付つき税額控除のメリット・デメリット


所得別負担感緩和解消に向かない可能性

所得と消費は直接比例するわけではありません。

しかも所得税の法律上、所得と「お金持ち度」は必ずしも一致しないケースもあり、そもそも現在国は正確に所得を把握しきれていないため、その点における不公平感が増大する可能性を秘めています。

つまり高所得者層にも恩恵を与えてしまったりすることが懸念されています。

私が思いつく例を挙げてみると…
  • 利子所得などの金融所得は源泉分離課税されて確定申告が不要なため名寄せが行われていません。そのため、投資などで沢山の運用をしている人に有利に働くかもしれません。

  • 不動産所得などで、他の所得(例えば給与所得)の所得税の軽減を目的に総所得を軽減して将来に所得を繰り延べようとしているような人は、「低所得者」と呼べるのか?という問題。

  • 虚偽申告・不正申告などが、今までは悪くても「とりっぱぐれ」で済んだのが、新たな「泥棒」を生んでしまう。

  • これ以外にも自営業者のうち、事業と無関係の経費を水増ししているケースでは不公平感を助長するのではないかという議論などもあります。

まぁ、これはそもそも所得税を正しく納税していないということなので、それを正すことが必要でしょ! って感じもしますが…

とにかく制度としては低所得者への救済措置が目的ですが、この「低所得者」を特定し正しく制度を確立することは意外に難しいということです。

所得捕捉のために必須な『国民背番号制』

この制度導入の議論では「所得の正確な補足」という観点から『国民背番号制』議論がされることが予想されます。

反対派の方はこの「税額控除制度」導入の際に再燃されないか注視した方が良いかもしれませんね。

ちなみに私は背番号制導入には大賛成派です。

「給付つき税額控除」海外の導入状況

では日本以外の国で、この「給付つき税額控除」の導入事例はどのようになっているのでしょうか?
  1. 消費税対策として導入…カナダ

  2. 就労を条件に税額控除を与えて就労を促すために導入…アメリカ、イギリス、フランス、カナダ

  3. 子育て支援を目的として導入…アメリカ、イギリス、ドイツ、カナダ

  4. 低所得者の社会保険料負担を軽減するために導入…オランダ

などとなっているようです。

カナダは積極的に導入しているようですので導入の是非の参考のなることもカナダの実績を研究するとわかるかもしれませんね。

(私はまだよく知りません…)


(2)軽減税率のメリット・デメリット

では次に軽減税率はどうでしょうか?

続きは次の記事で詳細をお伝えします。

続きの記事はコチラ↓
【消費税あれこれ 『増税』~低所得者負担増対策2~】





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【消費税あれこれ 輸出企業の損得勘定】 [会計・経理・税務]

前回の記事【消費税あれこれ 輸出企業の益税って…】で、輸出の多い企業が国から消費税の還付を受けることについて書きました。

途中まで書いて終わらせてしまったために、輸出企業が消費税で儲けて「不公平だ!」って思われてしまったようです。

今日は、本当に「企業は消費税で儲けているのか?」を検証していきたいと思います。

そして、日本を代表する経済団体が消費税の増税に積極的なのは何故か?についても触れたいと思います。

高層ビル001.jpg

前回の記事の例では、パソコンを海外に販売する企業A社を考えました。

国内のメーカーからパソコンを60億円+消費税3億円の63億円を払って仕入れて、100億円で海外に輸出します。

消費税は輸出品には課税されないので、100億円ぽっきりを海外のお客さんからもらいます。


納める消費税は…

「売上に係る消費税」-「仕入れに係る消費税」=「納める消費税」

で、計算されますので還付される消費税の金額は、

0円-3億円=マイナス3億円

でした。

A社はこの3億円を国から還付を受けますので「これって儲けちゃってるの?」って話でした。


では、これを検証するためにB社を登場させます。

B社は同じように63億円で国内メーカーからパソコンを仕入れますが、販売先はすべて国内とします。

同様に100億円で売りますが、輸出と違って消費税がかかりますので、お客さんからは消費税5億円を上乗せして105億円をもらいます。

B社の消費税納税額を計算すると…

「売上に係る消費税」-「仕入れにかかる消費税」=5億円-3億円=2億円

消費税に関してA社は3億円をもらえるのに、B社は2億円納めます。

何だか不公平感が余計増してくるような話ですね。


では、今度はA社とB社の「儲け」を計算します。

但し、「利益」だけでなく消費税の納税・還付も加味して、1年でどのくらい「お金」が増えたかで考えます。


A社はいくらお金が増えたか…

入ってきたお金
(海外のお客さんからのパソコン代金収入)100億円
(国から消費税還付金)3億円
【合計】103億円

出て行ったお金
(パソコンメーカーへの仕入れ代金支払)63億円
【合計】63億円

増えたお金
【差引】40億円


B社はいくらお金が増えたか…

入ってきたお金
(国内のお客さんからパソコン代金収入)105億円
【合計】105億円

出て行ったお金
(パソコンメーカーへの仕入れ代金支払)63億円
(国へ消費税の納税)2億円
【合計】65億円

増えたお金
【差引】40億円


A社もB社も結局同じ金額で仕入れて同じ金額(本体価格100億円)で売れば同じようにお金が残る様になっています。

この様に輸出企業にとっても不公平にならないように払った分の消費税はマイナスして納税する仕組みにして消費税について企業が損も得もしないようにしています。
この仕組みが無ければ輸出企業は仕入れに係る3億円の消費税が「払い損」になってしまうのです。


『結論』 消費税は輸出企業を儲けさせることはない


ここまでが理論のお話です。

このことだけであれば上記の結論の通りです。

それ以上でも以下でもなく予見は入る余地がありません。

ただ…

理論と現実は差があるものです。

もうちょっと深く考察する必要があります。

ここから先は「理論」や「法律」、「ルール」に基づく話ではありません。

そのため、「絶対そうなる」とは限りません。

私の考えに基づくものと思って下さい。

まぁ、私の空想小説だと思って読み進めて頂ければ…



今までの例は、現行の消費税率(5%)のケースで説明しました。

では、3年後の税率10%になった場合はどうでしょうか?

もちろん『輸出企業のA社が消費税の還付によって儲けているわけではない』という点については税率が変わってもまったく変わりません。

A社は理論上は消費税率が上がっても損も得もしません。

でも「税率が上がると売れ行きや利益にどう影響するか?」という問題では大きく違います。

A社は海外向け、B社は国内向け。

当然ですが、日本国内の消費者は同じものを買うのに消費税率が上がれば、その分沢山お金を払わないと買えません。

消費税が上がっても給料も上がれば別に構いませんが、給料が上がらずに代金だけ上がれば今まで通り買い物をしていたら帳尻が合いません。

税率が5%から10%に上がると‥‥

本体価格10万円のパソコンの総支払額は10万5千円から11万円になります。

5千円赤字です。

「本当はパソコン古くなったから買い換えたいけど来年まで我慢するか」

って、言う人も出てくるかもしれません。

そんな訳で、B社は10万円のパソコンを10万台売って100億円の売り上げを上げていましたが、増税の影響で8万台しか売れなくて80億円になってしまうかもしれません。

B社は、沢山売るため泣く泣く値下げをするかもしれません。

消費税率は変えられませんので本体価格をさげます。

9万6千円(消費税9,600円)消費税込105,600円でどうだ!

消費税込みをほぼ同じ価格105,600円で9万5千台売れれば、91億2千万円の売り上げは何とか確保できます。

でも、仕入れ価格が6万円のままだと利益は1台あたり4万円から3万6千円に減ってしまいます。

年間の利益は40億円から34億2千万円になってしまいます。

それじゃぁ、大変です。

ここから社員の給料も事務所の家賃も支払わなければならないのですから、家計と同様に帳尻が合わなくなってしまいます。

そうすると、今度は、パソコンメーカーに

「1台6万円じゃ、厳しいから5万7千円にしてよ」ってお願いします。懇願です。

(消費税増税分を下請業者に転嫁しようとする行為は「下請法」で禁止されていますが、安く仕入れできる企業をチョイスするのは競争原理では当たり前のことですから上記の様にお願いされなくても下請業者は値下げせざるを得ないこともあるかもしれません)

他のメーカーにお客さんを取られたら大変ですからこのメーカーC社も値引き要請に応じます。

そうするとB社は1台あたり3万9千円の利益が出ます。

利益は37億円余りに回復します。40億円には届きませんが、他を節約すればなんとかやりくりできるかもしれません。


さて、海外に販売するA社はどうでしょうか?

販売価格に消費税は課されませんので、お客様(海外の)にとって、日本国内の税率が上がろうが下がろうが直接的には関係ありません。

従って、日本の消費税率の増加は海外のお客さんの購買意欲に影響しません。

A社は順調に今までの売り上げをキープします。

しかもC社は最近B社に安くパソコンを卸してます。

当然「うちにも同じ値段で卸してくれないと買わないよ」なんて言えば、C社は値引きに応じなくてはならないかもしれません。

輸出で儲けているA社も国内の相場の低価格化の恩恵を受けることができるかもしれません。

そうするとA社は1台あたり4万円の利益から4万3千円に増益です。

年間売り上げは増税前の100億円と変わりませんが仕入れ値が60億円から57億円に下がって40億円から43億円に増益です。

ホクホクですね。税率が上がってホクホクです。

ここでは「消費税の税率の上昇は、国内の購買意欲にのみ影響する」という、ちょっと大雑把すぎる前提で話をしていますが、実際にはこんなに単純じゃありません。

例えば、国内消費の落ち込みが為替相場に影響して円高、円安、どっちに振れるかで、輸出企業は利益が全然違います。

ただ、そういう不確定要素が大きな影響を及ぼさず直接的な影響だけ考えれば、私の前提条件は、可能性がある話にも見えますよね。

そうしたらA社の様な会社はもしかしたら、

「消費税増税 ウェルカム!」

かもしれませんね。

日本を代表する経済団体は『企業経営者の集まり』です。企業が儲かることが利害の第一です。

その経済団体が消費税増税を推進しているのがもしこんな理由だとしたら‥‥。

少なくとも

『輸出企業は消費税還付金で儲けてる、税率が上がると還付金が沢山入るから増税に賛成しているんだ!』

というような、法律を知っていればその主張が間違っているのがすぐわかるような陳腐な理論を振りかざすよりはましではないかと思っています。

今回は私の空想小説にお付き合い頂きました。
ありがとうございました。<(_ _)>





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【消費税あれこれ 輸出企業の益税って…】 [会計・経理・税務]

消費税増税法案も決まり、消費税は今まで以上に我々の生活に影響が大きい税金になります。

2015年10月(あと約3年ですね)には、今までの倍の消費税がかかることになります。


さて、今回は消費税をテーマにあれこれお話できればと思っております。

いろいろな方面で語られている、輸出企業にとっての消費税還付について考えてみたいと思います。


その前に、簡単に消費税の簡単な仕組みをご紹介します。

消費税は文字通り、消費者が負担する税金です。

しかし、消費者が1年間の買い物に係る消費税を計算して直接国に納めるわけではありません。

買い物をするときに消費税込のお金をお店に支払って消費者サイドの納税は完了です。

でも、お店は「今日の預かった消費税です。」って、税務署に持っていくわけでもありません。

年間の収めるべき消費税を「消費税確定申告」によって計算、報告して、その金額を納めているのです。

でも…

ここで、単純でないのは、

お店もなにがしかの「買い物」をしていることです。それをどうするかって問題があります。

例えば…

電気屋さんでパソコン 105,000円(消費税込) を売っています。

消費税 5,000円です。お客さんから預かった消費税です。

一方…

この電気屋さんは、当然メーカーからパソコンを仕入れます。

例えば63,000円(消費税込)だったとします。

メーカーに支払った消費税は3,000円です。


電気屋さんの納めるべき消費税…5,000円-3,000円=2,000円です。


何故、このようになるのかは省略しますが、簡単にいうと、

「売上でもらった消費税」から「仕入れで支払った消費税」を差し引いて差額を国に納めています


もう一つ、消費税の仕組みの大事な点に、

「消費税の対象は『国内』で消費するものだけ」

ということが挙げられます。

つまり、輸出品には消費税は課せられません。

そうすると…

払った消費税ってどうなっちゃうの?って気になりますよね?


例えば、売上が輸出しかない企業A社があるとします。

国内のパソコンメーカーからパソコンを仕入れて海外の電気屋さんに売る商売だとします。

売上が100億円だとします。

国内に対してならば5億円の消費税を上乗せして、お客さん(電気屋さん)から代金105億円を頂きますが、

輸出には消費税はかかりませんので海外のお客さんから100億円ぽっきりを頂きます。

でもパソコンメーカーから請求される仕入れ値には消費税が含まれています。

60億円の仕入れ値に3億円の消費税が上乗せされて63億円で仕入れます。

先ほどの消費税の計算、国に納める税金計算をあてはめますと、

(売上に係る消費税)-(仕入れに係る消費税)=(納めるべき消費税)

ですから…

0円-3億円=マイナス3億円

これってどうなると思います?

国からお金がもらえると思います?

それとも、納めることも、もらえることもなくゼロだと思います?

それとも、国内に売ったことを想定して、

5億円-3億円=2億円

を納めていると思います?

正解は…






この輸出企業A社は、

3億円を国からもらっています。

毎年このような売上・仕入状況でしたら、毎年3億円が国から「還付」されます。


国は消費税を広く浅く集めて、
輸出企業にお金を還元しているのか?

ちなみに、日本の輸出のトップ企業とも言える会社の年間の消費税の還付金額は、

年間2,000億円以上と言われています。


これだけ見ると、何だか、

「納得いかない!」

って、暴動が起きそうですね。

実際、このような論拠で輸出企業をやり玉に挙げている人も沢山います。

でも、これってそれほど単純な話でもなさそうです。

次回、この辺の考察を深めていこうと思います。

【消費税あれこれ 輸出企業の損得勘定】





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【税効果会計をかじってみようと思ったら…】 [会計・経理・税務]

いろいろなこと…かじってみるのも悪くない


税効果会計って、なんだろう?って思ったら、まずは、課税所得の計算を学んでみましょう。

課税所得は、法人税法上は「税引き後利益」から計算されます。

法人税申告書の別表四にて計算されます。

ただ、慣れない人には別表四はわかりづらいので…

課税所得計算を「税引き前利益」から計算できるようになると、換算は簡単にできるようになります。

加算、減算項目さえわかれば簡単に計算できますので、是非、自分の会社の申告書を調べて課税所得を計算してみてください。

そうすると、理解が深まります。

そこまでできたら、「税効果って何?」って、踏み込んでみましょう。

だいぶわかりが早いと思います。





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【消費税95%ルールが適用できない場合の仕訳の注意点】 [会計・経理・税務]

今回は経理のお仕事に関連する記事をお伝えします。

消費税の95%ルール非適用となる企業が一気に増加するのを目前に控え…

身近なところで、仕訳処理にどのような影響があるのかをお伝えしたいと思います。

パソコンと計算機001.jpg


例えば…

「不課税売上」ってお分かりでしょうか?

消費税を法律を知らずにずっと実務オンリーでやってきた人に多いのが、不課税(課税対象外)と非課税、輸出免税を混同して、すべて「非課税」と表現してしまっているケースです。

95%ルールが適用されているケースでは、あまり問題になりませんが、原則課税ですと「個別対応方式」でも「一括比例配分方式」でも、微妙に結果が変わってくるケースも想定されます。

(金額が小さいと結局は同じかもしれませんが、理屈上は…)

不課税売上と言えば、例えば、受取配当金とか、対価性のない補助金収入の類が代表例でしょうか…

税抜き経理の場合に、仮受消費税が計上されるかどうかで言いますと、非課税売上も、不課税売上も、輸出免税も、すべて一緒と言えば一緒ですが、課税売上割合算定上は、全部扱いが違います。

課税売上割合(%)

=(課税売上+輸出免税売上)/(課税売上+非課税売上+輸出免税売上)


不課税は算定と無関係、非課税は分母だけ、輸出免税は分母・分子両方に関係してきます。

会計ソフトに課税区分を入力するタイプですと違いを把握して入力することが求められます。

課税売上と課税仕入れが純額処理されていても95%ルールが適用されていれば端数処理以外に影響はありあませんでしたが、これからはちょっと違います。


〔例題〕 税抜経理
簿価(減価償却後)500,000円の車両を税込315,000円で売却

《誤った仕訳例》
(借 方) (貸 方)
不課税 現金預金 315,000 課税売上 車両 525,000
課税仕入 車両売却損 210,000
95%ルールを適用していれば端数程度しか誤差は生じませんが、95%ルールが適用できないと正しく課税売上割合が算定できません。

《正しい仕訳例》
(借 方) (貸 方)
不課税 現金預金 315,000 課税売上 車両 315,000
不課税 車両売却損 200,000 不課税車両200,000

車両勘定が二つに分かれるのを避けるなら…
(借 方) (貸 方)
不課税 現金預金 315,000 課税売上 車両売上 315,000
不課税 車両売上 300,000
不課税 車両売却損 200,000 不課税車両 500,000
※「車両売上」は通過勘定なので何を使っても良い

上の〔例題〕を仮受・仮払消費税を使って表現すると…

《誤った仕訳例》
(借 方) (貸 方)
現金預金 315,000 車両 500,000
仮受消費税等 25,000
車両売却損 200,000
仮払消費税 10,000
未払消費税が仮受消費税等と仮払消費税の差額と捉えて25,000円から10,000円を控除して差引15,000円となりますが厳密にいえば仮受消費税等の15,000円が発生するだけで仮払消費税は発生しない取引です。

《正しい仕訳例》
(借 方) (貸 方)
現金預金 315,000 車両 300,000
仮受消費税等 15,000
車両売却損 200,000 車両 200,000

車両勘定が二つに分かれるのを避けるなら…
(借 方) (貸 方)
現金預金 315,000 車両売上 300,000
仮受消費税等 15,000
車両売上 300,000 車両 500,000
車両売却損 200,000
※「車両売上」は通過勘定なので何を使っても良い

課税売上高:300,000円

上記の仕訳は、会計ソフトの課税区分別の残高により集計する機能を利用して課税売上割合を算定する場合に必要な処理となります。
実務は税理士さんなどとよく相談しておく必要があります。

課税売上割合算定を意識すると有価証券の売却も課税区分を変えなければいけませんし自社ビルや社宅などを売却するようなことがあれば土地の売却で非課税売上も計上されるので上記の仕訳以上に注意を要します。

【消費税95%ルールが適用できない!?】

【続 消費税95%ルールが適用できない!?】

この記事は2012年6月8日現在の法律等に基づいて書かれていますが、各自の計算についてなんら保証するものではありません。
実際に計算する場合には税務署、税理士などの専門家へご確認の上計算をお願いします。
  <(_ _)>






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