【「杉並区の異議申し立て」をきっかけに待機児童の統計を調べてみた】 [統計の部屋]
『子ども持つなというの? 待機児童 都市部の母、訴え切実』
19日の東京新聞の記事が気になっていました。
統計の見方の参考例にしてみようと考えました。
今回の記事のメインテーマは待機児童のお話ではなく、統計のお話です。
統計の勉強はしたいですが興味のないテーマでは身が入らないので日々気になったニュースなどから統計を当ってみることをしばらくチャレンジしてみたいと考えています。
下記のリンク先のサイトにてご自身の体験から保育園にお子様を預ける詳細な情報を提供されていますのでご参考にしてみて下さい。
⇒ 保育園と待機児童について知ろう!
私が書いた関連記事もお知らせします。良かったら併せてこちらもご覧になってみて下さい。
⇒ 【保育所不足 もう我慢できない?】
まずは、冒頭の記事の概要です。
待機児童の問題はしばしば目にとまりますが法律に基づいた行動をとるお母さんってなかなかいないなと思って目についた記事でした。
まずは待機児童の実態ってどうなのかなって思って厚生労働省の公式サイトで統計を見てみることにしました。
厚生労働省の公式サイトは著作権法さえ守れば、基本的に引用自由でリンクフリー、エクセル版もダウンロードできたりと今後もブログに登場させやすい統計かも…。
『保育所関連状況取りまとめ(平成24年4月1日)』
出典:厚生労働省公式サイト
画像をクリックすると大きな画面で見ることができます
平成24年4月1日現在の都道府県別及び政令市都市・中核都市別の待機児童の人数がわかります。
ちょっとわかりづらいのですが左側の都道府県別の数値は右側の都市別の数値が含まれていないので都道府県別の数値は主要都市以外の数値ということです。
次に待機児童50人以上の市区町村の一覧です。
件の杉並区はランキング105位で52人、対前年増減では▲19人です。
名古屋は1,000人オーバーと杉並区から比べるとかなり多いです。
もちろん利用児童数も都市のなかでは大阪市、横浜市に次いで全国3位ですから多くなってもやむをえませんが…。
(待機児童数)/(利用児童数+待機児童数)を計算すると、
沖縄:5.93%
札幌:4.19%
東京:3.77%
なんていうランキングになります。
東京23区は政令指定都市ではないためデータがありませんが、ダントツになりそうな気がします。
最後のデータは待機児童が100人以上増減のあった地方自治体の一覧です。
横浜市の減少は目を見張るものがあります。
その一方で「?」と思ったのが、熊本市です。
23年に1名だったのが、118名増の119名とは…。
きっと何か特殊事情があったんでしょうね。
統計を見てみた率直な感想は思ったよりも少ないなぁということです。
確かに決して少なくはないとは思いますが私の周りでも保育園に入れるのに苦労している人は沢山いただけに杉並区ですら52人というのが少ないと思いました。
東京新聞の記事の続きにはこんなことが書いてありました。
皆さん、働くとなったら認可保育園が入れてくれなくても『どうにかしなきゃいけない』わけでその数値は統計には反映しないってことなんですね。
統計では2万5千人ですが、潜在的な待機児童は85万人と推計しているということです。
これでは統計はあまり意味ないような…。
もちろん厚生労働省も統計値をたてに「さほど多くはない」などと言うつもりはないでしょうが、2年連続で減少しているなんて話も時折使われる統計値のようですから、この様な『統計に表れづらい実態』を把握することも統計を見る時には大事だということがわかりました。
さて杉並区のお話ですが、22日の夕刊にはこんな記事が…。
完全に解決したわけではありませんが、今回の行動が行政を早期に動かしたという点では大きな第1歩なのかもしれません…。
私はその行動力に敬服しました。
少子化対策のためにもお母さん方が働きやすい環境をつくるということはとても大切だと思います。
なんでも「自己責任」や「自助努力」に任せて解決はできませんからね。
厚生労働省公式サイト
⇒ 『保育所関連状況取りまとめ(平成24年4月1日)』
19日の東京新聞の記事が気になっていました。
統計の見方の参考例にしてみようと考えました。
今回の記事のメインテーマは待機児童のお話ではなく、統計のお話です。
統計の勉強はしたいですが興味のないテーマでは身が入らないので日々気になったニュースなどから統計を当ってみることをしばらくチャレンジしてみたいと考えています。
待機児童のことを調べたくて当ブログにお越し頂いた方
下記のリンク先のサイトにてご自身の体験から保育園にお子様を預ける詳細な情報を提供されていますのでご参考にしてみて下さい。
⇒ 保育園と待機児童について知ろう!
私が書いた関連記事もお知らせします。良かったら併せてこちらもご覧になってみて下さい。
⇒ 【保育所不足 もう我慢できない?】
まずは、冒頭の記事の概要です。
認可保育所に四月から子どもを入所させようと申し込みながら、「入れない」と通知された東京都杉並区の母親らが十八日、区役所前で抗議の声を上げた。保育所不足で希望者の約三分の二の約千八百人が入所できない状況。母親らは「異常事態」「区の対応は不適切」として、二十二日に集団で行政不服審査法に基づく異議申し立てを区に行う。
区が募集した認可保育所の新年度の定員は千百三十五人。そこに三倍近い二千九百六十八人が応募した。十四日に入所の可否が通知され、待機児童になる不安を抱く母親らに戸惑いが広がっている。
認可保育所に入れない子どもの数は年々増えているが、区の施設整備は追いつかない。しびれを切らした母親らは「保育園ふやし隊@杉並」(曽山恵理子代表)を結成。この日の抗議集会で、異議申し立てを提案した。
保育を受ける子どもの権利が侵害され、就労困難で生活が困窮する状況に区が適切に対応していないとして、違法性を問う。
東京新聞Web版2013年2月19日朝刊の記事から引用
待機児童の問題はしばしば目にとまりますが法律に基づいた行動をとるお母さんってなかなかいないなと思って目についた記事でした。
まずは待機児童の実態ってどうなのかなって思って厚生労働省の公式サイトで統計を見てみることにしました。
厚生労働省の公式サイトは著作権法さえ守れば、基本的に引用自由でリンクフリー、エクセル版もダウンロードできたりと今後もブログに登場させやすい統計かも…。
『保育所関連状況取りまとめ(平成24年4月1日)』
出典:厚生労働省公式サイト
画像をクリックすると大きな画面で見ることができます
平成24年4月1日現在の都道府県別及び政令市都市・中核都市別の待機児童の人数がわかります。
ちょっとわかりづらいのですが左側の都道府県別の数値は右側の都市別の数値が含まれていないので都道府県別の数値は主要都市以外の数値ということです。
次に待機児童50人以上の市区町村の一覧です。
件の杉並区はランキング105位で52人、対前年増減では▲19人です。
名古屋は1,000人オーバーと杉並区から比べるとかなり多いです。
もちろん利用児童数も都市のなかでは大阪市、横浜市に次いで全国3位ですから多くなってもやむをえませんが…。
(待機児童数)/(利用児童数+待機児童数)を計算すると、
沖縄:5.93%
札幌:4.19%
東京:3.77%
なんていうランキングになります。
東京23区は政令指定都市ではないためデータがありませんが、ダントツになりそうな気がします。
最後のデータは待機児童が100人以上増減のあった地方自治体の一覧です。
横浜市の減少は目を見張るものがあります。
その一方で「?」と思ったのが、熊本市です。
23年に1名だったのが、118名増の119名とは…。
きっと何か特殊事情があったんでしょうね。
統計を見てみた率直な感想は思ったよりも少ないなぁということです。
確かに決して少なくはないとは思いますが私の周りでも保育園に入れるのに苦労している人は沢山いただけに杉並区ですら52人というのが少ないと思いました。
東京新聞の記事の続きにはこんなことが書いてありました。
◆全国で85万人潜在待機
厚生労働省が公表している昨年四月一日時点の待機児童数は、二万四千八百二十五人。二年連続で減少したが、母親たちが肌で感じる現実とはかけ離れている。
両親共働きなどで保育が必要な子どもに対し、市区町村は保育を実施する義務がある。その際、施設や人員配置の基準を国が定める「認可保育所」に入所させるのが基本。しかし、保育所が足りないため、基準の緩い「認可外保育施設」で対応することも許されている。
待機児童の多い都市部では地価や人件費が高く、認可保育所の基準は事情に合わないとし、むしろ認可外での受け入れが進む。東京都の「認証保育所」が代表例で、国基準より緩和した独自基準で認定し、助成している。
しかし、保育料が高めだったり、二歳までしか入所できず、三歳になったら再び預け先を探さなければならなかったりするため、認可保育所を第一希望にし、認可外を利用しながら空きを待つ保護者も多い。
そうした空き待ちの子どもの数は、公表される待機児童数には含まれない。また、預け先が見つからず就労をあきらめたり、最初から認可保育所に申し込まない潜在的な待機児童がたくさんいるとされ、厚労省は八十五万人と推計している。
東京新聞Web版2013年2月19日朝刊の記事から引用
皆さん、働くとなったら認可保育園が入れてくれなくても『どうにかしなきゃいけない』わけでその数値は統計には反映しないってことなんですね。
統計では2万5千人ですが、潜在的な待機児童は85万人と推計しているということです。
これでは統計はあまり意味ないような…。
もちろん厚生労働省も統計値をたてに「さほど多くはない」などと言うつもりはないでしょうが、2年連続で減少しているなんて話も時折使われる統計値のようですから、この様な『統計に表れづらい実態』を把握することも統計を見る時には大事だということがわかりました。
さて杉並区のお話ですが、22日の夕刊にはこんな記事が…。
東京都杉並区で希望者の三分の二が四月から認可保育所に入所できない問題で、田中良区長は二十二日会見し、認可保育所の二次選考の受け入れ人数を計百人に増やし、新年度の早い時期に保育施設を増設するなど緊急対応すると発表した。抗議集会をするなどして入所枠の増大を訴えた母親の声が、区を動かした形だ。
東京新聞Web版2013年2月22日夕刊の記事から引用
完全に解決したわけではありませんが、今回の行動が行政を早期に動かしたという点では大きな第1歩なのかもしれません…。
私はその行動力に敬服しました。
少子化対策のためにもお母さん方が働きやすい環境をつくるということはとても大切だと思います。
なんでも「自己責任」や「自助努力」に任せて解決はできませんからね。
厚生労働省公式サイト
⇒ 『保育所関連状況取りまとめ(平成24年4月1日)』
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【妻の底力 ~サラリーマン世帯の収入増を支える妻の収入増】 [統計の部屋]
『働く妻 家計アシスト ~月収最高 59,177円』
総務省が発表した 『2012年家計調査報告』に基づいた東京新聞の記事です。
それによると二人以上のサラリーマン世帯の妻の平均月収は前年より6,082円増えて59,177円となり、記録が残る1963年以降で最高額になったということです。
それと併せて総世帯の消費支出が月平均247,651円で0.2%増でプラスに転じたことも報じています。
統計について少しお勉強したので、早速データに当たってみようと思って総務省のサイトにアクセスしてこの家計調査報告なるものを見てみました。
ざっとみて妻の収入という項目の手頃なデータが見つからなかったので、その報告の中にあった「消費支出のデータ」を使って試してみました。
元データはこんな感じです。
月間の世帯平均支出額
単位は全て「円」です。
まずは年度別に普通に棒グラフにしてみました。
まず初めに気づくのは二人以上世帯と単身世帯では支出の差が大きいということで年度別の推移の変化の大きさにはあまり目が行きません。
とりあえず、二人以上世帯を抜き出してみると、こんな感じです。
あまり変化無い感じがしますね。
敢えて言うなら‥‥
「最近の傾向として支出が減少傾向にあったのが昨年下げ止まって上昇に転じた。」
って感じでしょうか?
ここで変化を急激に見せる『ゼロを省略』してみました。
普通の棒グラフに比べるととても激しい変化があるように錯覚してしまいますね。
誰でも「何故そうなるか?」はわかるのですが、やっぱり下のグラフだけ抜き出して資料として紹介されたらなんとなく下のグラフのイメージで変化の推移を捉えてしまいがちなのかもしれません。
ちなみにこの家計調査では上記のいずれの棒グラフも採用されておらず、『増減率の折れ線グラフ』が紹介されています。
説明文をまずご紹介します。
この文章の後につけられたグラフはこんな感じです。
(クリックすると拡大できます)
増減率の折れ線グラフはちょうど『ゼロ省略棒グラフ』と同じようなでこぼこを示します。
ただ棒グラフでは明らかな減少傾向がわかりますが、増減率の折れ線グラフだと上がったり下がったりしているようにも感じてしまいます。
これに対して増減率の場合、前年との対比がどうだったかということでゼロを起点に上がったり下がったりして見えるんですね。
これってどっちが親切なんでしょう…。
ちょっと時間が無かったので本当に簡単にグラフを作ってみただけですので検証も深くありませんが、『感じ方が違う』ということだけは実感できました。
この統計では最近の家計消費の特徴として炭酸飲料だとかヨーグルトだとかうなぎのかば焼きだとか、何故その品目を選んだの?っていうようなものの支出の推移が紹介されていたりしていて、結構ディープなことまで調べられれているので今度じっくり見てみようと思います。
今回の出典をご覧になりたい方はコチラ
⇒ Ⅰ 家計収支の概要
また今回の家計調査全体をご覧になりたい方はコチラ
⇒ 家計調査報告(家計収支編)―平成24年平均速報結果の概況―
さて冒頭の東京新聞の「奥さんの収入増加」の記事の上には『サラリーマン川柳』の紹介記事がありました。
本題とは全く関係ありませんが面白かったのでご紹介させて頂きたいと思います。
なんてサラリーマンの肩身の狭い、悲哀を感じさせる入選作が並んでいましたが、サラリーマン収入が下がる中、奥さんの収入が上がっているこの傾向を反映したら、さらにすごい川柳ができそうな感じですね。
ちなみに私が世相をうまく反映しつつ面白いと思ったのは、下の3句です。
総務省が発表した 『2012年家計調査報告』に基づいた東京新聞の記事です。
それによると二人以上のサラリーマン世帯の妻の平均月収は前年より6,082円増えて59,177円となり、記録が残る1963年以降で最高額になったということです。
それと併せて総世帯の消費支出が月平均247,651円で0.2%増でプラスに転じたことも報じています。
統計について少しお勉強したので、早速データに当たってみようと思って総務省のサイトにアクセスしてこの家計調査報告なるものを見てみました。
ざっとみて妻の収入という項目の手頃なデータが見つからなかったので、その報告の中にあった「消費支出のデータ」を使って試してみました。
元データはこんな感じです。
月間の世帯平均支出額
単位は全て「円」です。
まずは年度別に普通に棒グラフにしてみました。
まず初めに気づくのは二人以上世帯と単身世帯では支出の差が大きいということで年度別の推移の変化の大きさにはあまり目が行きません。
とりあえず、二人以上世帯を抜き出してみると、こんな感じです。
あまり変化無い感じがしますね。
敢えて言うなら‥‥
「最近の傾向として支出が減少傾向にあったのが昨年下げ止まって上昇に転じた。」
って感じでしょうか?
ここで変化を急激に見せる『ゼロを省略』してみました。
普通の棒グラフに比べるととても激しい変化があるように錯覚してしまいますね。
誰でも「何故そうなるか?」はわかるのですが、やっぱり下のグラフだけ抜き出して資料として紹介されたらなんとなく下のグラフのイメージで変化の推移を捉えてしまいがちなのかもしれません。
ちなみにこの家計調査では上記のいずれの棒グラフも採用されておらず、『増減率の折れ線グラフ』が紹介されています。
説明文をまずご紹介します。
Ⅰ 家計収支の概要
1 総世帯の家計
(1) 消費支出は実質で0.2%の増加
平成24年の総世帯(注)(平均世帯人員2.45人,世帯主の平均年齢57.5歳)の消費支出は,1世 帯当たり1か月平均247,651円で,前年に比べ名目0.2%の増加となった。また,物価変動の影 響を除いた実質でも0.2%の増加となった。 総世帯のうち二人以上の世帯(平均世帯人員3.07人,世帯主の平均年齢57.5歳)の消費支出は,1世帯当たり1か月平均286,169円で,前年に比べ名目,実質共に1.1%の増加となった。<br> また,単身世帯(平均年齢57.6歳)の消費支出は,1世帯当たり1か月平均156,450円で,前年に比べ名目,実質共に2.8%の減少となった。
総世帯について消費支出の対前年実質増減率の最近の推移をみると,平成20年(-1.7%),21年(-1.4%)に2年連続の減少となった後,22年は増加(0.3%)となったが,23年に再び減少(-1.7%)となった。平成24年は,交通・通信,家具・家事用品,保健医療などの支出が増加したことから,0.2%の増加となった(図Ⅰ-1-1,表Ⅰ-1-1)。
(注) 総世帯とは,「二人以上の世帯」と「単身世帯」を合わせた世帯をいう。
この文章の後につけられたグラフはこんな感じです。
(クリックすると拡大できます)
増減率の折れ線グラフはちょうど『ゼロ省略棒グラフ』と同じようなでこぼこを示します。
ただ棒グラフでは明らかな減少傾向がわかりますが、増減率の折れ線グラフだと上がったり下がったりしているようにも感じてしまいます。
これに対して増減率の場合、前年との対比がどうだったかということでゼロを起点に上がったり下がったりして見えるんですね。
これってどっちが親切なんでしょう…。
ちょっと時間が無かったので本当に簡単にグラフを作ってみただけですので検証も深くありませんが、『感じ方が違う』ということだけは実感できました。
この統計では最近の家計消費の特徴として炭酸飲料だとかヨーグルトだとかうなぎのかば焼きだとか、何故その品目を選んだの?っていうようなものの支出の推移が紹介されていたりしていて、結構ディープなことまで調べられれているので今度じっくり見てみようと思います。
今回の出典をご覧になりたい方はコチラ
⇒ Ⅰ 家計収支の概要
また今回の家計調査全体をご覧になりたい方はコチラ
⇒ 家計調査報告(家計収支編)―平成24年平均速報結果の概況―
さて冒頭の東京新聞の「奥さんの収入増加」の記事の上には『サラリーマン川柳』の紹介記事がありました。
本題とは全く関係ありませんが面白かったのでご紹介させて頂きたいと思います。
「辞めてやる!」 会社に「いいね!」と 返される
携帯と 亭主の操作は 指一本
ノーベル賞 うちにないのは 平和賞
なんてサラリーマンの肩身の狭い、悲哀を感じさせる入選作が並んでいましたが、サラリーマン収入が下がる中、奥さんの収入が上がっているこの傾向を反映したら、さらにすごい川柳ができそうな感じですね。
ちなみに私が世相をうまく反映しつつ面白いと思ったのは、下の3句です。
やな上司 退職したのに 再雇用
新入りを 待って幹事を 九年間
電話口 「何様ですか?」と 聞く新人
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【統計データを使った騙し方 こんな本で学んでは?】 [統計の部屋]
以前から『統計』について勉強したいと思っていましたが、ようやく重い腰を上げて本を読むことにしました。
私は何か調べ物があると図書館に行って関連書籍を見繕って何冊かまとめて読むことを時々します。
最新の情報を見ないと意味ないものは図書館ではちょっと古いので書店やアマゾンなどで購入しますが、基礎的なことを勉強したり調べたり概要を知りたいというときには図書館は強い味方です。
今回も3冊ほど借りてきました。
『統計学』の本は図書館にも沢山ありますが、統計学って大抵難しい計算式とそれに対応したグラフで構成されていて私が読んでもきっと睡眠導入剤になってしまいます。
『読んでも飽きない』体裁で、どちらかというと実例が挙げられたトピックが載っているようなものを探して3冊をチョイスしました。
その中の1冊がなかなか面白かったので、ご紹介します。と言ってもまだ読んでる最中ですが…。
『グラフで9割騙される ~情報リテラシーを鍛える84のプレゼン~』
ニコラス・ストレンジ 著
酒井泰介 訳
ランダムハウス講談社
初版は2008年8月の本です。
「まえがき」にはこんな風に書かれています。
この本はこの「まえがき」にある通り、読者に『だまし図表(グラフ)』のテクニックを実例を交えて教える体裁をとっています。
もちろん著者の本当の目的はだましのテクニックを教えることではなく、騙されないような知識を習得してもらうということだと思うのですが、このような『だまし』をする組織や人に対して最大の皮肉を込めてこんな形式をとっているところがなんともユーモアがあると思います。
まず典型的なグラフごとのだましのテクニックを披露します。
単純なところでは棒グラフや折れ線グラフの縦軸の目盛りのゼロを省略したパターンなどから始まります。
円グラフよりもドーナツグラフの方が視覚的にあいまいになって騙しやすいというように『何故そのグラフを採用しているのか?』を見せたい側から検証するので面白いです。
しかも実際に公的機関などで発表されたグラフなどを紹介しているので「こんなことにだまされちゃいけませんよ!」って言うのが直感的に感じられて勉強し甲斐があります。
まだ途中までしか読んでいませんが新聞や各種統計などを使ってこの本に書かれているだましのテクニックが我が国のデータにどんな風に浸透しているかを自分なりに検証しようかと思っています。
私の様な素人でもわかり易いのは『ゼロの省略』だと思います。
先述の縦軸の目盛りがゼロを省略して途中から始まっているグラフって結構多いと思います。
変化を際立たせたいときに用いる手法ですが、データを披露する側の意図次第で『大した違いや変化ではないのに、さも急激な変化があるような演出をしたい』ときには『効果的なテクニック』だと思います。
私自身、過去にだますつもりではありませんが、この様なグラフを無意識に作っていたことがあります。
つい先日も新聞でサラリーマンの平均所得の推移が掲載されていましたが、まさにゼロが省略されていました。
ここ数年、平均所得が減少していることをビジュアル的に表すためのグラフでした。
論旨からいって『だまし』ではないと思うので「騙された!」って思ったわけではありませんが、読む側は意識したいところではあるので本当にその推移が大事だと思ったら、ゼロからのグラフをエクセルなどを使って自分で作ってみて、『推移感』みたいなものを実感してみるなんてことも意味あることだなって思いました。
また、『平均値の落とし穴』も興味ある論点です。
『国民の平均所得』がこの例で良く取り上げられるので意識されている方も多いかもしれません。
『平均』って言っているのに「そんなに高いのかぁ…」って思う数値は最頻値ではなく、中央値でもなく、平均値を採用しているからであることが多いということです。
何十億円と所得がある人が少数でも国民全体の所得合計を押し上げていたら平均値が高めに移動してしまうようなケースで、このような実感を伴わない平均値になるということです。
お手軽に統計データを紹介するときには『平均値』が採用されることが多いですが、『平均値』にはこの様な『欠点』があることも理解した上でデータを見ていきたいところです。
この本の中ではEU15か国の「ユーロ採用国」と「非採用国」のGDP成長率を平均で比べた場合の「バカらしさ」について紹介しています。
なかなか興味深いです。
そして見る側は平均値がその代表値と勘違いしてしまうのもうなづけてしまい、如何に『自分の意見の正当性の補強』に統計やグラフが有効かを感じずにはいられません。
今回は書評ということで具体的なデータなどは紹介しませんが、もう少し勉強して実際にある統計やグラフを自分なりに検証して面白そうな実例がありましたら、このブログでもビジュアルも取り混ぜてご紹介できたらと思っています。
私は何か調べ物があると図書館に行って関連書籍を見繕って何冊かまとめて読むことを時々します。
最新の情報を見ないと意味ないものは図書館ではちょっと古いので書店やアマゾンなどで購入しますが、基礎的なことを勉強したり調べたり概要を知りたいというときには図書館は強い味方です。
今回も3冊ほど借りてきました。
『統計学』の本は図書館にも沢山ありますが、統計学って大抵難しい計算式とそれに対応したグラフで構成されていて私が読んでもきっと睡眠導入剤になってしまいます。
『読んでも飽きない』体裁で、どちらかというと実例が挙げられたトピックが載っているようなものを探して3冊をチョイスしました。
その中の1冊がなかなか面白かったので、ご紹介します。と言ってもまだ読んでる最中ですが…。
『グラフで9割騙される ~情報リテラシーを鍛える84のプレゼン~』
ニコラス・ストレンジ 著
酒井泰介 訳
ランダムハウス講談社
初版は2008年8月の本です。
「まえがき」にはこんな風に書かれています。
本書は、数字を図評化する方法についてのもの。その目的は、人々を説得し、感心させ、あるいは混乱させることだ。もとのデータがいかによかろうが、平凡だろうが、存在しなかろうが関係ない。あからさまな嘘をつかずに、できるだけねらいどおりに相手を誤解させる図表づくりのテクニックを明かす。
中 略
本書の目的は、この複雑な点を整理し、人をだます図表づくりの技を伝授することだ。どうせやるなら、データをはぐらかしたりねじ曲げたりする方法を巧妙にブレンドし、うまく人を操りたい。
本書ではさらに、お手本になるようなだまし図表の実例を紹介する際に、実名を挙げてその功績を讃える。しかし、出版物であれホームページであれ、人目に触れるまでにはあれこれと経緯があるものだ。だから、それが天才犯罪者の知恵の産物なのか、誠実なバカの仕事の結果なのか、知る術はない。したがって、本書で取り上げる実例はすべて、べつにそのどちらかであると示唆しているわけではない。
…そもそも、それがわからないからこそ、本当によくできただましの図表を使えるのだから。
この本はこの「まえがき」にある通り、読者に『だまし図表(グラフ)』のテクニックを実例を交えて教える体裁をとっています。
もちろん著者の本当の目的はだましのテクニックを教えることではなく、騙されないような知識を習得してもらうということだと思うのですが、このような『だまし』をする組織や人に対して最大の皮肉を込めてこんな形式をとっているところがなんともユーモアがあると思います。
まず典型的なグラフごとのだましのテクニックを披露します。
単純なところでは棒グラフや折れ線グラフの縦軸の目盛りのゼロを省略したパターンなどから始まります。
円グラフよりもドーナツグラフの方が視覚的にあいまいになって騙しやすいというように『何故そのグラフを採用しているのか?』を見せたい側から検証するので面白いです。
しかも実際に公的機関などで発表されたグラフなどを紹介しているので「こんなことにだまされちゃいけませんよ!」って言うのが直感的に感じられて勉強し甲斐があります。
まだ途中までしか読んでいませんが新聞や各種統計などを使ってこの本に書かれているだましのテクニックが我が国のデータにどんな風に浸透しているかを自分なりに検証しようかと思っています。
私の様な素人でもわかり易いのは『ゼロの省略』だと思います。
先述の縦軸の目盛りがゼロを省略して途中から始まっているグラフって結構多いと思います。
変化を際立たせたいときに用いる手法ですが、データを披露する側の意図次第で『大した違いや変化ではないのに、さも急激な変化があるような演出をしたい』ときには『効果的なテクニック』だと思います。
私自身、過去にだますつもりではありませんが、この様なグラフを無意識に作っていたことがあります。
つい先日も新聞でサラリーマンの平均所得の推移が掲載されていましたが、まさにゼロが省略されていました。
ここ数年、平均所得が減少していることをビジュアル的に表すためのグラフでした。
論旨からいって『だまし』ではないと思うので「騙された!」って思ったわけではありませんが、読む側は意識したいところではあるので本当にその推移が大事だと思ったら、ゼロからのグラフをエクセルなどを使って自分で作ってみて、『推移感』みたいなものを実感してみるなんてことも意味あることだなって思いました。
また、『平均値の落とし穴』も興味ある論点です。
『国民の平均所得』がこの例で良く取り上げられるので意識されている方も多いかもしれません。
『平均』って言っているのに「そんなに高いのかぁ…」って思う数値は最頻値ではなく、中央値でもなく、平均値を採用しているからであることが多いということです。
何十億円と所得がある人が少数でも国民全体の所得合計を押し上げていたら平均値が高めに移動してしまうようなケースで、このような実感を伴わない平均値になるということです。
お手軽に統計データを紹介するときには『平均値』が採用されることが多いですが、『平均値』にはこの様な『欠点』があることも理解した上でデータを見ていきたいところです。
この本の中ではEU15か国の「ユーロ採用国」と「非採用国」のGDP成長率を平均で比べた場合の「バカらしさ」について紹介しています。
なかなか興味深いです。
そして見る側は平均値がその代表値と勘違いしてしまうのもうなづけてしまい、如何に『自分の意見の正当性の補強』に統計やグラフが有効かを感じずにはいられません。
今回は書評ということで具体的なデータなどは紹介しませんが、もう少し勉強して実際にある統計やグラフを自分なりに検証して面白そうな実例がありましたら、このブログでもビジュアルも取り混ぜてご紹介できたらと思っています。
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【訪日外国人旅行者 過去2番目の多さに】 [統計の部屋]
本日も帰宅後のひととき、NHK「NEWS WEB24」を見ていましたら…
『訪日外国人 過去2番目の多さに』 というニュースを紹介していました。
2012年1年間の話ですが、836万人だそうです。
東日本大震災の後は地震と原発が怖くて外国人が寄り付かない国になってしまいましたが、既に震災前の水準に回復したとのこと。
ちなみに最多は2010年の861万人とのことです。
昨年の旅行者数の増加の主要因として格安航空会社の路線の開設が増えたことを挙げています。
そのためアジアの国や地域からの旅行者が増えたとういうことです。
タイやインドネシア、インドなどからの旅行者はこれまでで最多。
現在『お得意さん』である、韓国や中国との関係が微妙なので減少なのでは?と思う方も多いかもしれませんが、昨年の中国人旅行者は、尖閣問題がホットになる前に既に沢山の訪日旅行者がいたため過去最多を記録したそうです。
国別ランキングでは、1位韓国、2位台湾、3位中国の3か国が圧倒的でしたね。
私は外国人旅行者が増えるのは良いことだと思います。
産業として外貨獲得の一つだとも思いますし、本物の日本を海外の人に知ってもらうというのは相互理解と言う面でも良いことですから…。
一昔前だと秋葉原に代表されるように電化製品などのハイテク製品の優れた国というイメージですが、もっとたくさんの日本の良いところを紹介できたらいいと思います。
もしあなたが、海外向けの親善大使にでも選ばれたら日本のどんなところをアピールしますか?
以前聞いたことがあるのが、外国人にウケが良いのが、かっぱ橋の道具街。
外国人には料理やお菓子作りで使う道具もウケが良いようですが、やっぱりサンプル品でしょう。
特にお寿司屋天麩羅などの日本食のサンプルは珍しいのでしょうね。
お寿司のイヤリングも人気グッズと言われてもうずいぶん経ちますが、最近はどうなんでしょう?
あとは海外のアニメおたくに、アニメグッズのお店を紹介してみたいですね。
外国語のブログにしてアニメを紹介してみようかしら…。
是非、海外の皆さん、たくさん来てください!
!(^^)!
『訪日外国人 過去2番目の多さに』 というニュースを紹介していました。
2012年1年間の話ですが、836万人だそうです。
東日本大震災の後は地震と原発が怖くて外国人が寄り付かない国になってしまいましたが、既に震災前の水準に回復したとのこと。
ちなみに最多は2010年の861万人とのことです。
昨年の旅行者数の増加の主要因として格安航空会社の路線の開設が増えたことを挙げています。
そのためアジアの国や地域からの旅行者が増えたとういうことです。
タイやインドネシア、インドなどからの旅行者はこれまでで最多。
現在『お得意さん』である、韓国や中国との関係が微妙なので減少なのでは?と思う方も多いかもしれませんが、昨年の中国人旅行者は、尖閣問題がホットになる前に既に沢山の訪日旅行者がいたため過去最多を記録したそうです。
国別ランキングでは、1位韓国、2位台湾、3位中国の3か国が圧倒的でしたね。
私は外国人旅行者が増えるのは良いことだと思います。
産業として外貨獲得の一つだとも思いますし、本物の日本を海外の人に知ってもらうというのは相互理解と言う面でも良いことですから…。
一昔前だと秋葉原に代表されるように電化製品などのハイテク製品の優れた国というイメージですが、もっとたくさんの日本の良いところを紹介できたらいいと思います。
もしあなたが、海外向けの親善大使にでも選ばれたら日本のどんなところをアピールしますか?
以前聞いたことがあるのが、外国人にウケが良いのが、かっぱ橋の道具街。
外国人には料理やお菓子作りで使う道具もウケが良いようですが、やっぱりサンプル品でしょう。
特にお寿司屋天麩羅などの日本食のサンプルは珍しいのでしょうね。
お寿司のイヤリングも人気グッズと言われてもうずいぶん経ちますが、最近はどうなんでしょう?
あとは海外のアニメおたくに、アニメグッズのお店を紹介してみたいですね。
外国語のブログにしてアニメを紹介してみようかしら…。
是非、海外の皆さん、たくさん来てください!
!(^^)!
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【軍事費の推移 ~統計の見方を考える】 [統計の部屋]
東京新聞に『中国の海洋進出』と題した特集記事が載っていて何となく読んでいたら…。
「アジア各国・地域の軍事費の推移」というグラフで中国の軍事費の伸びが著しいグラフとともに、日本の軍事費もグラフが載っているのですが、2007年から結構な伸びを示しています。
先日、防衛費の追加予算が要求された記事を読んだ時に日本の防衛費が年々縮小されていて久し振りに増加するということで『右肩下がり』のグラフを見ていたので「あれ?」って感じでした。
今回、東京新聞に掲載されていたグラフの出典は、
『CSIS:戦略国際問題研究所(戦略・国際問題研究センター)
(Center for Strategic and International Studies ) 』
という、アメリカのシンクタンクでした。
ちょっと調べてみました。
防衛白書の防衛関係費
クリックで拡大します
確かに近年減少しています。
実は…。
CSISは、アメリカの機関の資料ですし各国比較ですので、ドルベースでの統計です。
ですから、2007年当時の1$=120円と2011年の1$=79円では、ドル換算率が全然違います。
それが原因でした。
実際に計算するとなるほどな結果でした。
海外の人はドルベースのデータをみる時にこの様な換算も頭の中でしているのでしょうか?
逆に私たちが他国のデータをみる時にも同様の注意が必要かもしれません。
ってことで、今回の東京新聞の記事の『中国』ですが、やっぱり中国元も対ドルではかなりの『元高』で推移しているので現地通貨ベースではグラフもかなりなだらかになるでしょう。
インフレ率の推移はこんなもんです。
グラフってビジュアル的にわかりやすいのですが、統計の取り方によって見え方が異なります。
見る側は良く内容を吟味しないと判断を誤ってしまうかもしれませんね。
また統計資料などを扱う際に学会の資料などはその統計の前提条件などをかなり詳細に記載されていますが、新聞などではとても簡単にしか書いていません。
たぶん業界の記載の基準のようなものはあるのでしょうが、実例をみていると今回の記事の様に『記事で訴えている内容が際立つ』資料をチョイスできる印象を受けます。
『同じ一つの事実』でも書き手の『思い』を強くイメージできる資料をチョイスすることも可能だということです。
また、一口に『防衛費』といっても経済面から見てその支出が他の予算を圧迫しているという面からデータを使いたいなら自国通貨建ての方が良いでしょうし、『軍事大国化を懸念』するということでしたらドル決済するものはドルベースで人件費の様な国内で調達するものでしたら自国通貨で比較するなど工夫が必要かもしれません。
私はアンケート調査の結果が新聞に掲載されるときにも思うのですが、新聞はもうちょっとデータの前提条件を丁寧に掲載して欲しいなって思います。
例えば、
原発推進派は原発推進に都合のいいデータを、
原発反対派は原発反対に都合のいいデータを、
それぞれ出したがると思うのです。
そういうことに惑わされないためには、『資料を正確に』読み取る力って必要なのかな、って思います。
ちなみに上記の資料も前提条件を詳細にお伝えしておりませんが、今回の私のブログ記事の趣旨としては統計に表された内容を伝えたいわけではありませんので内容を知りたい方は、出典元などをご自分でご確認ください。
<(_ _)>
自分の子供には、『法律のこと』、『ファイナンスのこと』とともに『統計資料の正確な読み方』を教えたいなって思いました。
まぁ、そのためには、おとっつぁんがまず勉強しなくちゃ。
(^_^;)
「アジア各国・地域の軍事費の推移」というグラフで中国の軍事費の伸びが著しいグラフとともに、日本の軍事費もグラフが載っているのですが、2007年から結構な伸びを示しています。
先日、防衛費の追加予算が要求された記事を読んだ時に日本の防衛費が年々縮小されていて久し振りに増加するということで『右肩下がり』のグラフを見ていたので「あれ?」って感じでした。
今回、東京新聞に掲載されていたグラフの出典は、
『CSIS:戦略国際問題研究所(戦略・国際問題研究センター)
(Center for Strategic and International Studies ) 』
という、アメリカのシンクタンクでした。
ちょっと調べてみました。
防衛白書の防衛関係費
クリックで拡大します
確かに近年減少しています。
実は…。
CSISは、アメリカの機関の資料ですし各国比較ですので、ドルベースでの統計です。
ですから、2007年当時の1$=120円と2011年の1$=79円では、ドル換算率が全然違います。
それが原因でした。
実際に計算するとなるほどな結果でした。
海外の人はドルベースのデータをみる時にこの様な換算も頭の中でしているのでしょうか?
逆に私たちが他国のデータをみる時にも同様の注意が必要かもしれません。
ってことで、今回の東京新聞の記事の『中国』ですが、やっぱり中国元も対ドルではかなりの『元高』で推移しているので現地通貨ベースではグラフもかなりなだらかになるでしょう。
インフレ率の推移はこんなもんです。
グラフってビジュアル的にわかりやすいのですが、統計の取り方によって見え方が異なります。
見る側は良く内容を吟味しないと判断を誤ってしまうかもしれませんね。
また統計資料などを扱う際に学会の資料などはその統計の前提条件などをかなり詳細に記載されていますが、新聞などではとても簡単にしか書いていません。
たぶん業界の記載の基準のようなものはあるのでしょうが、実例をみていると今回の記事の様に『記事で訴えている内容が際立つ』資料をチョイスできる印象を受けます。
『同じ一つの事実』でも書き手の『思い』を強くイメージできる資料をチョイスすることも可能だということです。
また、一口に『防衛費』といっても経済面から見てその支出が他の予算を圧迫しているという面からデータを使いたいなら自国通貨建ての方が良いでしょうし、『軍事大国化を懸念』するということでしたらドル決済するものはドルベースで人件費の様な国内で調達するものでしたら自国通貨で比較するなど工夫が必要かもしれません。
私はアンケート調査の結果が新聞に掲載されるときにも思うのですが、新聞はもうちょっとデータの前提条件を丁寧に掲載して欲しいなって思います。
例えば、
原発推進派は原発推進に都合のいいデータを、
原発反対派は原発反対に都合のいいデータを、
それぞれ出したがると思うのです。
そういうことに惑わされないためには、『資料を正確に』読み取る力って必要なのかな、って思います。
ちなみに上記の資料も前提条件を詳細にお伝えしておりませんが、今回の私のブログ記事の趣旨としては統計に表された内容を伝えたいわけではありませんので内容を知りたい方は、出典元などをご自分でご確認ください。
<(_ _)>
自分の子供には、『法律のこと』、『ファイナンスのこと』とともに『統計資料の正確な読み方』を教えたいなって思いました。
まぁ、そのためには、おとっつぁんがまず勉強しなくちゃ。
(^_^;)
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