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【マンション投資の儲けとは…キャッシュフローって? その2】 [不動産投資]


〔02〕
マンション投資の儲けとは…キャッシュフローって? その2

支払い側、キャッシュアウトフローの忘れてならない重要な点として、「購入時のキャッシュアウトフロー」が挙げられます。

前回の記事【マンション投資の儲けとは…キャッシュフローって? その1】の続きです。

電卓と書類とペン

例えば、消費税込500万円のマンションを購入すると…

500万円の他に不動産屋さんに払う仲介手数料や登記にかかる費用など4~50万円くらいはかかります。

ローンを組まずに全額自己資金なら550万円がまず最初のキャッシュフローです。

キャッシュアウトですからマイナス550万円ですね。

この投資はまずお金が出ていくのでマイナスからのスタートとなります。

500万円のローンを組んでローンの諸費用も含めて諸費用60万円を自己資金で払ったらキャッシュフローはマイナス60万円で済みます。

マイナススタートは小さくて済みます。

ただしローンを組んだら今度は月々のキャッシュアウトにローンの返済金が加算されます。

仮に月々の返済が3万円とします。

そうすると前回の記事の年間のキャッシュフローの計算式

60万円-(18万6千円+4万円)=37万4千円

に、

3万円×12か月=36万円

が加わり以下のようになります。


ローンを組んだ場合の年間キャッシュフロー

60万円-(18万6千円+4万円+36万円)=1万4千円

一気にしょぼい金額しか入ってこなくなりますね。


自己資金で購入した場合の年間のキャッシュフロー(所得税未考慮)

1年目
▲550万円+(60万円-(18万6千円+4万円))=▲512万6千円

2年目
(60万円-(18万6千円+4万円))=+37万4千円

2年間の累計キャッシュフロー
▲512万6千円+37万4千円=▲475万2千円


ローンで購入した場合の年間のキャッシュフロー(所得税未考慮)

1年目
▲60万円+(60万円-(18万6千円+4万円+36万円))=▲58万6千円

2年目
60万円-(18万6千円+4万円+36万円)=+1万4千円

2年間の累計キャッシュフロー
▲58万6千円+1万4千円=+57万2千円

細かな支出と所得税については省略してますが、こんな感じです。

仮に現金で購入した場合でも最初のキャッシュアウトをとんとんに持っていくのに14年を要するということです。

築20年のマンションを購入して持ち続けた場合、最初にキャッシュアウトした自己資金を全額回収した上で築34年のマンションが自分のものになるということです。

ただ14年後のことだけじゃなくてその過程においてお金がどのような動きになるかを気にしなければなりません。

最初に出す550万円や60万円は別として、それ以後のキャッシュフロー37万円4千円や1万4千円が

プラスじゃないと家賃収入で支出を賄えないので持ち出しが発生しちゃいます。

しかも上記の計算では税金も考慮してませんし、家賃がずっと理想的な金額で下落もなく空室が1日もない前提で計算してます。

そこで実際には家賃がどのくらい下落するか、空室率は何%くらいかを想像してシュミレーションに加味します。

またローンを組む場合、月々の返済額を決定する変数は「借入金額」「利率」「返済期間」です。

どのくらいの金利で銀行が貸してくれるのか、何年間くらいの返済期間で貸してくれるのか…

これによってキャッシュフローは変わってきます。

そんなこんなをエクセルにぶち込んで30年先くらいまでの予測を立てます。

ローンの返済額もPMT関数なんてものを使えば簡単に算出できます。

計算そのものは極めて簡単です。

100年先でも1万年先でもシュミレーション可能です。

【エクセルで簡単返済シミュレーション!PMT関数という強い味方〔住宅ローンの基礎の基礎2〕】

【誰でも簡単に作れる!元利均等返済シミュレーションの作り方〔住宅ローンの基礎の基礎3〕】

ただ、問題は空室率や家賃下落率、修繕費がいくらかかるのか?を、どう設定するかです。

計算構造は簡単ですが、その数値を見極めるのははっきり言って想像の域を出ません。

プロの方はいろいろな情報や経験値があり、近似値を出すことが素人大家さんよりも上手だとは思いますが、それでも予測値に変わりはありません。

ローンの返済額も固定金利じゃなければ金利がこれから上昇するのか、現状維持なのかははっきり言って予測不能です。

じゃぁ、どうするか…

まぁ、普通は「まぁ、これ以上は悪くはならないだろう…」って数値で予測するのではないでしょうか?

空室率は15%、家賃下落率は年間5%、金利も年間0.1%上昇

なんて感じで自分で考える範囲で厳しめの数値を代入してシュミレーションしてみます。

「それでも、まぁ、これだけ儲かりゃ良しとできるか…。」

って数値なら購入を検討するってことです。


マンション購入の仲介をしてくれる不動産屋さんでもシュミレーションしてくれますが、所得税なんて加味したものを作ってくれませんし、大抵空室率や家賃下落率なんて反映してません。

要は理想的な状況でのシュミレーション結果をお客さんに示して「将来の年金代わりになりますよぉ」なんて営業トークしてきたりします。

 営業マン001.jpg

私はこの数値計算を自分でできないと絶対に投資の良否判定を自分ではできないと思います。

しかも最も難しいのが売却想定価格をいくらにするかという点です。

私は正直いってこの点についてあまり明確な指針がないまま買ってしまったので、私のマンション投資の失敗要因として最も懸念されるのが売却に失敗することだと考えています。

先ほどの1年目、2年目、…、売却年度のキャッシュフローに売却時に手にできる売却代金を足したものがプラスになればもうかった、マイナスになれば損したぁ!ってことになるわけですが、損したぁ!ってなっちゃうかもって思ってます。

一応シュミレーションでは建物の老朽化にリンクさせて毎年その時点の下落後の家賃に基づき利回りを増加させて、「これくらいなら投資家の人が買ってくれるだろう」って金額を算定して、「まだ投資物件として余命がある時点」で売ってもプラスになるシュミレーションを確認しています。

しかしながら果たしてその通りになるかは変動要素が多すぎて「勘」みたいなものです。

金利と同様、将来の投資マンション市況を予想するなんて素人の私にはしょせん無理だと感じているからです。

ただ、さっきと同様、「まぁ、これよりは低くはならないだろう」と辛目の予測はしているつもりです。

こうしてみるとマンション投資はシュミレーション自体は変数が少なくて非常に単純で作成しやすいです。

エクセルで作れば2分で将来の予測値は作成できちゃいます。

パソコンと計算機

ただ変動要素の予測はそう簡単ではありません

私は改良に改良を重ねエクセルで緻密に計算するようにしました。

税金も加味して売却した場合、しなかった場合に「いくらお金が残るか」の計算を何年後でも瞬時にできるソフトに仕上げました。

でも結局は予測の部分が「勘」に近いのでざっくりした見込みにすぎません。

ですから、これを「どんぶり勘定」としないために予算実績管理を続けていくわけです。

これもマンション投資では簡単にできます。

予測は難しいですが、実績管理は単純明快です。

入金も出金も一つの預金通帳で管理すれば通帳が帳簿そのものと言っても過言ではありません。

キャッシュフローなんて通帳1冊で十分です。

それでも私は実績はエクセルと会計ソフトであえて作成しています。

エクセルは予測値と実際を見比べるのにその方がわかりやすいことから作成しています。

会計ソフトはキャッシュフローではなく期間損益計算をしたいからです。

貸借対照表と損益計算書で見た方が事業の良否判定をしやすいからです。

それに税金を計算するに必要な情報はキャッシュフローではありませんので…。

はっきりいってマンション1室でここまでやる必要は全くありませんが、部屋がたくさんになっても一目で状況が把握できるように今から準備しているといったところです。

それともう一つは儲かってると励みになるってことでしょうかね。

私のマンション投資において数値に関することはこんな感じでやってます。

参考になりましたでしょうか?

次の記事はコチラ

〔03〕
不動産投資におけるキャッシュフローについて考えてみた その1

不動産投資もインカムゲインを重視した投資と考えると株式投資よりもはるかに事業性、事業運営の要素が強いということだと思います。

ワンルームマンション投資のキャッシュフロー

不動産投資で重要な『指標』であるキャッシュフロー。
不動産投資は事業性が強い投資です。
このことに着目して区分所有マンションのキャッシュフローを題材にして『どの様に』実績や予測をしていくのかを解説します。
電卓と書類とペン

マンション投資の儲けとは一体どのように計算されるのでしょう…
投資指南本では、ほとんどが「キャッシュフロー」が呪文のように繰り返されます。
支払い側、キャッシュアウトフローの忘れてならない重要な点として「購入時のキャッシュアウトフロー」が挙げられます。
不動産投資もインカムゲインを重視した投資と考えると株式投資よりもはるかに事業性、事業運営の要素が強いということだと思います。その場合、重要なポイントが「キャッシュフロー」ということになるかと思います。
中古区分マンションの購入を例にとり、購入後のキャッシュフローについて検証してみました。
今回はその『不動産投資の成否』という観点からキャッシュフローを考えてみたいと思います。
不動産投資の場合、月々とか年間とかのお金の流れを捉えます。例を挙げて考えてみましょう。
不動産投資で比較的「管理すべき数字」が単純な『区分所有マンション』の一室を購入した場合を例にとってみます。
今回は、翌年のキャッシュフローがどうなるか…、更に具体例で説明したいと思います。
サラリーマンが不動産投資をした場合の不動産所得とその税金について中古区分マンションを購入したケースで考えてみましょう。
前回はサラリーマンが不動産投資をした場合の初年度の不動産所得とその税金について、中古区分マンションを購入したケースで考えてみました。
今回は次年度以降について考えてみます。
中古区分マンションを購入した場合の取得価額を求めるのに購入代価を土地と建物に分ける必要があります。契約でそれぞれの代金が分けられている場合には問題ありませんが、代金が土地建物合算された場合には『按分する』必要があります。どうやってするのでしょうか?
「サラリーマンが不動産投資をした」という前提で個人の不動産所得計算に必要な減価償却費を計上するにあたってどうやって計算すればいいのかをお伝えします。





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やってみていろいろわかったことや活動の記録をお伝えします。

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