【大人が仕事をしている姿はカッコいい】 [コラム集 「TAWAGOTO」]
私は子どもの頃、「幸せだったなぁ」と思うことがあります。
それは父親の仕事場が家のすぐ近くで自分の父親の仕事を間近で見ることができたからです。
それもしょっちゅう。
私の父は生家でお兄さん(私の伯父さん)と一緒に自動車修理のお店をやっていました。
仕事場は私たちの家から歩いてすぐのところでしたので、私は小さい頃からよく父の仕事場に遊びに行っていました。
父が仕事をしている周りをちょろちょろしながら、じぃーっと見たりしていました。
自動車修理の仕事はビジュアル的にもわかりやすいので子どもの私も見ていて飽きなかったんだと思います。
父のお店では自転車の販売や修理もやっていたのですが、ときどきメーカーから箱に入った自転車がやってきて、それをひとつひとつ組み立てるのを見るのが好きでした。
何回も見ていると、「次はあの部品をつけるんだな。」なんて見ている方も要領がわかってきます。
それから自転車のパンク修理も好きでした。
水を張ったパンク用の水入れにふくらましたタイヤのチューブを入れると、穴が空いたところからぶくぶくと空気の泡が出てくるのですね。
ローラーみたいなものでキコキコやってチューブの表面にボンドが付きやすくして薬指でボンドを塗ってパッチを貼ります。
何故か私はこの薬指でボンドを塗りつけるところが、『プロっぽい』って感じでカッコいいと思いました。
そして、またローラーでキコキコ。
取り出していたチューブをタイヤにしまうのもプロですから、とても手際が良いです。
父は、どんなに暑い真夏でも長袖、長ズボンの『つなぎ』の作業着で仕事をしていました。
家が近いので、お昼ごはんは自宅に戻って食べます。
母は1時間しかないパートのお昼休みに自転車で自宅に戻り父親に食事を作ってあげていました。
って、思っていましたが、よく考えたら、夫婦2人で一緒に昼食を摂っていたということです。
実はとても仲が良かったのかもしれません。
夏休みは私たち子どもも家にいるので、父がお昼に戻ってくる様子を知っています。
いつも、「暑い!暑い!」と言って、つなぎの上半身をはだけてごはんを食べます。
汗をかくとつなぎは脱ぎづらいので、良く袖を引っ張って脱ぐのを手伝ったものです。
私は、こんな風に、父が働いている姿を日常として接していました。
私たち家族の食べ物や着るものが、何によってもたらされているのかを理屈抜きで肌身に感じることができました。
私は父がつなぎを着ている姿が好きでした。
『サラリーマン』というと、スーツにネクタイ姿で電車に乗って行く仕事だと思っていましたが、自分の父親が『サラリーマン』じゃないことがちょっと嬉しかったりしました。
なんか、体を動かしてる姿が、『働いている!』って感じがしたんだと思います。
でも、私の仕事みたいに経理は、ビジュアル的には弱いですよね。
パソコンに向かってなんか静かにやってるなぁって感じですから…。
最近はファミリーデーみたいなイベントで家族を会社に招待してお父さんやお母さんの職場を案内するなんて会社もあるようですが、もし私の子供たちが私の働いている姿を見たらどんな感想を持つか知りたいものです。
父のようにある種、職人みたいな職業に比べると事務職は地味ではありますが、それでも自宅ではだれきったお父さんが職場ではキリッとして部下に指示を出したりしてたら、「カッコいい」って思うかもしれませんね。
きっと大人が仕事をしている姿はカッコいいのだと思います。
さて、私の子供の時代の話に戻りますが、私があまりにも父の職場をちょろちょろし過ぎるので、母親に「仕事の邪魔をするな」って叱られたことがあります。
でも父は私のいないところで母親に
「別に邪魔じゃないから、行くなって言わなくていい。」
って言っていたことを大人になってから母親に聞いたことがあります。
父は自分の働いている姿を子供が飽きずに見ていたのを悪い気がしなかったんだと思います。
子供を持った今、私も父の気持ち、ちょっとわかる気がします。
それは父親の仕事場が家のすぐ近くで自分の父親の仕事を間近で見ることができたからです。
それもしょっちゅう。
私の父は生家でお兄さん(私の伯父さん)と一緒に自動車修理のお店をやっていました。
仕事場は私たちの家から歩いてすぐのところでしたので、私は小さい頃からよく父の仕事場に遊びに行っていました。
父が仕事をしている周りをちょろちょろしながら、じぃーっと見たりしていました。
自動車修理の仕事はビジュアル的にもわかりやすいので子どもの私も見ていて飽きなかったんだと思います。
父のお店では自転車の販売や修理もやっていたのですが、ときどきメーカーから箱に入った自転車がやってきて、それをひとつひとつ組み立てるのを見るのが好きでした。
何回も見ていると、「次はあの部品をつけるんだな。」なんて見ている方も要領がわかってきます。
それから自転車のパンク修理も好きでした。
水を張ったパンク用の水入れにふくらましたタイヤのチューブを入れると、穴が空いたところからぶくぶくと空気の泡が出てくるのですね。
ローラーみたいなものでキコキコやってチューブの表面にボンドが付きやすくして薬指でボンドを塗ってパッチを貼ります。
何故か私はこの薬指でボンドを塗りつけるところが、『プロっぽい』って感じでカッコいいと思いました。
そして、またローラーでキコキコ。
取り出していたチューブをタイヤにしまうのもプロですから、とても手際が良いです。
父は、どんなに暑い真夏でも長袖、長ズボンの『つなぎ』の作業着で仕事をしていました。
家が近いので、お昼ごはんは自宅に戻って食べます。
母は1時間しかないパートのお昼休みに自転車で自宅に戻り父親に食事を作ってあげていました。
って、思っていましたが、よく考えたら、夫婦2人で一緒に昼食を摂っていたということです。
実はとても仲が良かったのかもしれません。
夏休みは私たち子どもも家にいるので、父がお昼に戻ってくる様子を知っています。
いつも、「暑い!暑い!」と言って、つなぎの上半身をはだけてごはんを食べます。
汗をかくとつなぎは脱ぎづらいので、良く袖を引っ張って脱ぐのを手伝ったものです。
私は、こんな風に、父が働いている姿を日常として接していました。
私たち家族の食べ物や着るものが、何によってもたらされているのかを理屈抜きで肌身に感じることができました。
私は父がつなぎを着ている姿が好きでした。
『サラリーマン』というと、スーツにネクタイ姿で電車に乗って行く仕事だと思っていましたが、自分の父親が『サラリーマン』じゃないことがちょっと嬉しかったりしました。
なんか、体を動かしてる姿が、『働いている!』って感じがしたんだと思います。
でも、私の仕事みたいに経理は、ビジュアル的には弱いですよね。
パソコンに向かってなんか静かにやってるなぁって感じですから…。
最近はファミリーデーみたいなイベントで家族を会社に招待してお父さんやお母さんの職場を案内するなんて会社もあるようですが、もし私の子供たちが私の働いている姿を見たらどんな感想を持つか知りたいものです。
父のようにある種、職人みたいな職業に比べると事務職は地味ではありますが、それでも自宅ではだれきったお父さんが職場ではキリッとして部下に指示を出したりしてたら、「カッコいい」って思うかもしれませんね。
きっと大人が仕事をしている姿はカッコいいのだと思います。
さて、私の子供の時代の話に戻りますが、私があまりにも父の職場をちょろちょろし過ぎるので、母親に「仕事の邪魔をするな」って叱られたことがあります。
でも父は私のいないところで母親に
「別に邪魔じゃないから、行くなって言わなくていい。」
って言っていたことを大人になってから母親に聞いたことがあります。
父は自分の働いている姿を子供が飽きずに見ていたのを悪い気がしなかったんだと思います。
子供を持った今、私も父の気持ち、ちょっとわかる気がします。
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私の育ったところは京浜工業地帯で
クラスメートも、うちも町工場でしたが
うちだけが職住分離でした。
歩いて10分ほどのところだったので、
父は家に帰ってきて
昼食をとってましたが
当時はまあ子どもなんで、友達と違う
自分のところだけが「ヘン」と思ってましたね
by いっぷく (2012-10-17 02:39)
いっぷくさん、こんばんは。いっぷくさんのおうちも我が家と同じだったんですね。私は何故だか父が昼ごはんを食べに帰ってくることに違和感なく受け入れていました。いわゆる「サラリーマン」が少ない田舎だったからかもしれませんし、「ひとんち」の事情を私自身が良く知らなかったせいかもしれません(^_^;)
by はる (2012-10-17 23:55)